浮気じゃない

「絶対!すみれだって!!課長のアシスタント!」

 

 

「えー。そうかな?」

 

 

「うん!うん!間違いない!すみれ以外考えられない!」

 

 

また、その話か…

 

 

朝からみんな飽きないな。

 

 

すみれさんもまんざらじゃないって感じだし。

 

 

「チャンスじゃん!すみれ!絶対課長落としなよ!」

 

 

 

なんちゅー会話。

 

 

すみれさんも課長のこと好きなんだ。

 

 

ほんとどこがいいんだろ?

 

 

二人分のコーヒーを淹れて、フロアへと戻った。

 

 

「はい。どうぞ。」

 

 

柴崎さんにコーヒーを差し出すとパソコンから顔を上げ目頭を指で押さえた。

 

 

「ありがとう。」

 

 

ちょっとお疲れだな…

 

 

無理ないか。課長が出張前みんなに大量に仕事与えていったもんね。

 

 

ふん!!!

 

 

鬼課長め!!!!

 

「七ちゃん今日お昼一緒にどう?

 

会社の外に美味しい定食屋見つけたんだ。

 

気分転換に会社の外出ない?」

 

 

柴崎さんのクリッとした瞳がたれて、私に微笑みかける。

 

 

カッコいい!!

 

 

私は、やっぱりこういう甘い感じの人の方がタイプ!

 

 

「ヤッタ!!いいんですか!?行きます!」

 

 

その場で、飛び跳ねる私をコーヒーを飲みながら「クスッ」と笑う。

 

 

「じゃあ。それまで、頑張ろ!!」

 

 

柴崎さんは、そう言うとすぐパソコンに向かい合った。

 

 

ムフッ!!

 

 

柴崎さんとランチ!!

 

 

 

ヤッタ!!

 

 

 

章司。これは、浮気じゃないからね!!

 

 

会社の先輩とランチに行くだけ!

 

 

フフッ。早く昼休みになーれ!!

 

まぁ。私が仕事が出来たらいい話なんだけど…

 

 

 

「うちの課長って、ただ厳しいだけじゃないからさ。

 

結果もしっかり出してるし部下へのフォローも完璧。

 

 

上からの信頼も厚い。

 

 

そして、あのルックスときたら女は、ほっておかないでしょ?」

 

 

 

うーん。

 

 

まぁ。仕事は、出来るよね。

 

 

仕事の鬼だし。

 

 

でも、やっぱり冷たい人は、嫌い!!

 

 

とにかく苦手だ。

 

 

来週には、出張から帰ってくるしなー。

 

 

 

ちょっと憂鬱だな。

 

 

 

なるべく怒鳴られないように頑張ろ…